車を選ぶ時、こんな空想をしませんか?
例えば今の時季だったら・・・・
明け方まで降っていた雨は遠くへ去った。鮮やかに緑したたる渓流沿いの道にさしかかった新しいマイカーとあなた。道路脇に寄せて止めてエンジンを切った途端、周囲は渓流の音と鳥のさえずりだけで満たされた。渓流の向こうに広がる森はまだかすかに朝霧に包まれ、木々の葉からは雨の名残のしずくが落ちている。
ドライバーズシートから降りたあなたはゆっくりと背伸びをして気持ちのいい空気を吸込み、あたりを見回す。真新しく艶やかなボンネットには木漏れ日が射しはじめて輝やき、磨耗していないタイヤは濡れて黒味を増している。
カーゴドアに腰掛けながらポットから注いだ熱いコーヒーを飲みながら、早起きして少し遠出をした甲斐はあったと思った。この時間は自分だけのものだと。
たぶん妻は今頃起きてひとりだけで出かけた夫に怒りながら朝食の支度を始めた頃だろう。
この一時に満足したあなたは、新しいマイカーのドライバーシートに座りエンジンオン。ステアリングの感触を確かめる様に握って朝の静寂を乱さぬようゆっくりと走り出した。さあ、家へ帰ろう。
・・・・なんて車が変わったらあんなところへ出かけようとか、楽しく空想しませんか?
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