理論と感情

次期愛車を選択するにあたって、理詰めで冷静に考えていくと自動車100年の計といっても過言ではないゴルフヴァリアントが当然一番候補なんだろうと思う。ゴルフ6系はいわゆる乗用車として本当に隙がないくらい完成度が高い。(色気はないのでその意味ではつまらない)どこかのサイトのレビューで見たが国産エンジニアがその完成度に驚嘆したというくらいだ。コストを削減しながら決してゴルフ5のマイナーチェンジでは無いところもすごい。

うちのゴルフ5トレンドラインに乗ってもまだまだ楽しいなという感覚がある。排気量1.4リッターでたかだか122馬力しかない動力系だけど普通乗りのちょっとした場面でいつもより深めにアクセルを踏んでシフトダウンさせるとターボならではの加速感がある。シフトをSモードにすればもっと楽しい。エンジンサウンドは官能的とはとても言えないけどSモードではエンジンの性格が豹変する。世界中で普通の人が乗る普通のクラスとはとても思えない。グッと高めの回転をキープしつつDSG7速のギヤをきっちりと使いこなして小気味の良い走りをしてくれる。なんども書いているけど高めの速度できついコーナーに入って急激にブレーキングするとDSGは自動で回転をあおりながら的確なシフトダウンを行ってコーナーからの立ち上がりに備えてくれる。

もちろんそういう走りでは燃費は落ちるが、それでも10km/lあたりを維持してくれる。排気量が小さい影響はヒーターやエアコンを使うシーンで燃費が2km/l程度落ちるのだが、静かに坦々と郊外を流せば18km/l、状況がよければ20km/l近い数値が稼げる。ハイブリッドと違って経済性と楽しさの選択肢はユーザーサイドに委ねられているのだ。

と、これほど熱く書くのであれば新車候補はj迷う必要なくヴァリアントだろうと・・・・。しかし厄介な事に人間の思考はそう簡単な選択ばかりをするわけでもないのだねえ。

いま現在の自分の行動様式を考えると4WDである必要は少なく、ハイオクとはいえだいたい14~15km/l走っているゴルフ5トレンドラインをディーゼルにするメリットも少ない。じゃあどうして自分は選択肢にエクストレイル・クリーンディーゼルを選んだのだろう?

これも繰り返しになるけど、車両自体は20xと同じ200万円前半のSUV品質だ。4WDなどの余分な機械代金を考えるとその他の部分の品質は180万円クラスと同等かもしれない。実際に実車の細部をよく見ればコストダウンの実例がすぐに見つかる。作り込みが粗いと感じる部分もある。例えばタイヤハウス内の防音対策が低いから雨の日は路面からの水の巻き上げ音がうるさいだろうし、運転席のサンバイザー裏にはミラーさえない。前席シートバックポケットは助手席側だけ。ホイールベースはゴルフより大きいのに後席が広くないし、後部ドア開口部も狭い。自慢の冷温可能なダッシュボード上のドリンクホルダーはフタが左右に開くのでコーヒー缶などは掴めずにつまみ上げる必要があるとか・・・・。(まあ一昔前はSUVの作り込みなんてローバーを除くとみんな同じ程度だったんだけどね。今はBMWのXなどプレミアムSUVがあるから比べると辛い。でもエクストレイルだって海外ではたしか高いんだよね。)

だけどね。

仮眠できる長さの荷室を持っていて、最低地上高が高くて、4WDで(前言と矛盾するが)、燃費がいいくるまって他に何があるの?

だから迷っているわけ。自動車100年の計でお手本とも言える車か、単純に燃費の良いSUVかで。

 


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コメント

“理論と感情” への2件のフィードバック

  1. kのアバター

    で、新車購入されたのですか?

    1. 朱雀屋のアバター
      朱雀屋

      え~、まさに各機関と鋭意折衝中でございます。

      ん? kってどなたかしらん?

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