2017.1.4 東京ドーム オカダカズチカ VS ケニーオメガ戦

このブログでは書いてませんが、実はプロレス好きです。(^0^;)

好きなんですが、それを文章にまでしようとは思いませんでした。

しかし、新日本プロレス恒例の1.4東京ドームでのオカダカヅチカVSケニーオメガの試合は凄かったので、つい書く気になりました。

でも幾ら文字で凄かったと言っても伝わらないので、Youtubeで探して見て貰うと少しは分かるかも知れません。

そうは言っても、これだけ見ると私が何に驚いているかは、分からないと思います。

まずレスラーには自分の「間」(ま)があります。技を出してそれを相手が受ける。または躱す。逆に相手の技を受ける、躱す。それらの流れにはレスラー独自のリズムがあるんですね。そしてこのリズムというか「間」をうまくつなげて自分が有利になるように持って行くのがとても上手なレスラーがいたりするんですが、当然このリズムは相手あってのことです。速いリズムのレスラーとゆっくりしたレスラー同士が戦うには、試合開始でいかにお互いのリズムを読んで試合を組み立てるかを理解した方が、その試合を支配して行くことにないます。だから両者が試合の流れの中で、いかに自分のリズムに持っていけるかが大切だと思います。

で、昭和のプロレスはだいたいこの流れがユッタリしていたりします。別にユッタリしているから悪い訳ではないのです。往年の名レスラーであるリックフレアーなんかは最たる例でしょう。この人はまあ自分のリズム、ペースを崩した試合はほとんど無いはずです。悪く言えばノラリクラリとした試合運びに見えがちでしたが、試合巧者なのは確かです。

最もそんな昭和のレスラーでも、スタンハンセンなんかは比較的速いリズムで戦うレスラーでしょう。まあ私の感じではハンセンの場合は計算より感情を表に出して試合するタイプと思うので、リズムが速いのは当然の帰結だったかも知れませんが。

あとプロレスの場合、総合格闘技などと違って年間の試合数が圧倒的に多いですから、長いスパンを考えた肉体の管理をしないといけませんよね。そう言ったこともユッタリしたリズムに関係していたかも知れません。それでも短命なレスラーは多いです。やっぱり身を削っているんです。

余談ですが、レスラーの中には一見筋肉より脂肪が多いように見える、デブに見える選手もいますが、これも長いスパンでいかに試合を続けるかを考えると理解できる面もあるのです。

なにしろプロレスは相手の技を受けるのが前提で、かつ、1試合の時間も長いことがあるわけで、そうなると体脂肪率ギリギリの筋肉質体型より、ある程度脂肪がついていた方が有利なわけです。最近では鈴木みのるなんかもパンクラス時代はそぎ落とされたような体だったのを、プロレスの参戦を契機に脂肪をつけた肉体に改造してきました。

余談は置いておいて本題です。

なんかどう書いたら伝わるかもどかしいんですが、今回の試合は(限らずですが)ケニーオメガという選手の凄さが試合を支配し、オカダもそのリズムに合わせた(合わせられた)からこそ、成り立ったんだと感じましたね。

ケニーオメガの何が凄いのかと言うと(あくまで素人目線ですが)、前段でも書いてますが、レスラーが1つの技を相手からもらってダメージを受けた時、回復のためか時間的に間が空くのが普通の流れです。しかしそれだと、その間は攻撃したレスラーからすれば次の展開を有利にできるチャンスでもあります。

だけどもし攻撃を受けてダメージを被ったレスラーが、間を置かずに即座に反撃したらどうでしょう? 攻勢に出ていると考えていた相手にとっては、次の展開につなげることが不可能になります。もちろん技が効いてない訳ではなく、それを可能にできる身体能力とタフネス、精神力、瞬間的な構成力が必要です。

私が見ている限り、ケニーオメガやその他一部のレスラーにはそれがあります。たとえばAJスタイルズとか、田中将斗なんかがそうだと感じます。

そう言った間を空けない技のやりとりが、何回も連続するということ自体、昭和プロレスでは見たことがありませんでしたから、圧倒的なスピードと緊迫感、説得力がこの試合にはあったんです。

年間の試合数を考えると、こういう試合スタイルは本当に命を削っているとしか思えません。でもだから衝撃であり感動的だと言えるんでしょう。

ケニーオメガって凄いです。もちろんそのスタイルに合わせられるオカダカヅチカも。願わくばその代償で燃え尽きてしまわないことを祈念いたします。

 


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