バックアップソフトのタイプ
バックアップソフトと言っても種類があり、大別すると2つ。Windowsシステムなどを含めて丸ごと1つのイメージファイルとしてバックアップしてしまうタイプとMicroSoft Officeなどで作成したデータファイルをそのままの形式で別の場所にコピーするタイプです。
この2つのタイプの長所短所は色々とありますが、かと言って別々のバックアップソフトをインストールして違うユーザーインターフェースで使うのはメンドーくさいですし、(個人的には嫌いではないが)Windowsが万一起動しなくなった時のために使うには前者のタイプではなくてはならないことを考えるととりあえず導入するのはイメージファイルでのバックアップソフトではないかな?と考えます。ただ、このタイプはともかく1つのイメージファイルですから、万一このファイルが破損すればすべてが失われる危険性はあります。ファイル単位でコピーするタイプなら破損したファイル以外は助かります。
イメージファイルでのバックアップが主流かな?
でもWindowsXP以降はシステムが突然落ちてしまうとかのトラブルが飛躍的に減ったのでファイルの破損もそれほど多くないのではないかと考えます。それとファイル単位でのバックアップソフトではリストアが意外と煩雑な作業になりがちな点も気になります。MS-DOSの時代からとか長い間PCと付き合っているユーザーさんはWindows流儀のファイル管理を嫌って「データは自分で管理する」という方も多いのですが、Windows Vsta以降はファイルパーミッションが厳格になって、リストアできなかったりする可能性もありますね。
なので時代的にはファイル単位ではなく、イメージファイルでのバックアップが主流ではないでしょうか? Windows本体にもバックアップツールが入っていて、こちらもイメージファイルタイプですしね。
でも別の環境でリストアをするなら・・・
とは言え・・・・ファイル単位が有利であるケースもあるわけです。ソフトによってバックアップしたイメージファイルを簡単にマウントしてファイルを探せるものもありますが、それでもファイルを探すためのステップは増えるわけです。だったら最初からファイル単位でコピーしたほうが一番と考えるのも分かります。写真とか音楽ファイルなんかはそうなんではないでしょうか?
さらに単純なファイル単位でのバックアップは別環境でのリストアも簡単です。同じソフトを入れる必要もないですから。 最悪なケースとしては使用していたソフトが手に入らなくなったとか、新しいOSに対応してないとかだとイメージファイルで残していたデータは困ります。
じゃあ、どうすんの? Nova BackupとEaseUS Todo Backup
なんか何時まで経っても堂々巡りじゃん、てな感じですが。要はまだまだケースバイケースってことですか。
そこでソースネクストから販売されているNova Backupというバックアップソフトがあります。有料ではありますが、このソフトはファイル単位とイメージファイルでのバックアップの両方の機能が入っています。つまりこれ1本で2つの使い方という条件は満たされるわけです。
次にフリーではEaseUS Todo Backup 8.2があります。(2015/5現在)こちらはイメージファイル形式のバックアップソフトです。フリー版にはありがちですが、より機能が多い有料の上位版があります。フリー版で使ってみて機能が足りなかったら買ってね、という戦略でしょう。
この両者ですが実際の使い勝手のディテールはほとんど変わりません。もちろん細かな部分では違いますが。標準モードで作成されたイメージファイルのサイズが若干EaseUSの方がコンパクトという程度です。システムに対する負荷も気になりません。バックアップするデータが大きければそれなりに時間はかかりますがバックグラウンドで動作しているので他の操作に影響が出ることはありませんし、今のソフトは現在作業中で開いているファイルであっても問題ないようです。
履歴でさかのぼってリストアできる「増分バックアップ」
場合によって最新バックアップのデータではなく、一昨日のデータが欲しかったというケースもあるはずです。その場合は「増分」でバックアップします。そしてオプションで残す日にちを1週間とかにすればリストアの時に日付を選択して復元できます。これはとても便利です。増分でのバックアップは毎回フルバックアップよりバックアップファイルのサイズが小さいですが、どの部分が増えたかを計算しているので時間はかかります。
上でも書きましたがEaseUS Todo Backup Home 6のフリー版は有料の製品版もある製品ですから、キチンとソフトウェアのアップデートもされますから現在のところはリストアしたいときにソフトが無くなってしまう懸念は低いと思います。それを言うなら製品版ながらNova Backupの方がソースネクストがライセンスを放棄する可能性の方が怖いかもしれません。本家Novastor社版だと日本語化されていなかったと思います。
実は私はこれらのソフト以外にもAllway Syncというのも使ってます。こちらはファイル単位またはZIP形式でのバックアップソフトですが、スケジュールでのバックアップではなく、データが作成されたら即バックアップというようにリアルタイムでバックアップできることと、バックアップ元が1つに対してバックアップ先が複数設定でき、さらにFTPやクラウドにも対応していることです。ただファイル単位バックアップなのでWindowsシステムのバックアップは不可能です。
個人的な結論としてEaseUS Todo BackupとAllway Syncがいまのところは使いやすいかな?と。
追記:
Nova Backupですが、ウィザードを使わないでイメージファイル形式の増分バックアップをする時に大切なことがあるようです。
最初にフルバックアップで設定を作成し、一度バックアップを実行します。次に「設定」で書き込みモードを「メディアに追加」にして、バックアップモードを「増分」に変更して保存してください。
これをしないと指定したファイルのバックアップが取れません。さらにNova Backup では増分でのバックアップで保存しておく期限は設定できないですね。永遠と増えるのでしょうか? ちょっと不安です。
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