過去のエントリーで書いていたソニーのNEX-5を含むミラーレス一眼がシェアを拡大しているらしいと、価格コムの調査結果が出ていた。
ミラーレスという事は「光学ファインダー」が無い事を意味しており、撮影時には体から視点が合う距離までカメラを離して背面液晶を見る姿勢になるということだ。これは逆に言うなら、両手でしっかりホールドしないで撮影するという事でもある。だからミラーレス一眼のシェアが伸びると言うことは「写真を撮ることなんて、構えないで気楽にやりたい。でもコンデジの画質では満足できないし、レンズ交換もしたいよ」と言うことだと思う。
この考え方は昔から写真が趣味だという(昔からと言うことはつまり年配だということ)ユーザーからすると、すぐには容認できない撮り方、使い方かも知れない。個人的偏見かも知れないけどそういうユーザーは「写真は1枚1枚が勝負だからじっくりと構図や絞り、速度を決めてから」なんだろうと。
別に両者の使い方のどちらが間違っているなどと言うつもりはないが、もしかしたら・・・・歴史的に見た場合に銀塩からデジタルへの移行が思っていたより早く、そして大規模だったように一眼のこれからを左右する一つの転換点なのかも知れない。
ま、個人的には老眼が進んできたから光学ファインダーが無いとつらいんだけどね。
で、趣味の一つに車のカタログを眺めることっていうお手軽なのがあるんだけど、一般的に売れていると言われるファミリーカーのカタログを見てみると、気がつくことがある。アピールポイントを紹介するページの割合から動力性能に関する割合がとても少ないということ。価格や使い勝手、燃費が優先されるファミリーカーだから当然なんだけど、このジャンルではエンジンがDOHCだろうがOHVだろうが関係ないし、ましてやエンジンの機械美に見惚れるような写真なんか無用だ。くるまとは生活必需品であって工芸品や趣味ではないという意味で冷蔵庫と変わらないのだ。冷蔵庫のカタログでコンプレッサーの詳細に見惚れるユーザーはとても少ないだろうから。
そういった目線で考えるとミラーレス一眼の台頭は面白い。写真なんてその人がどんなに高価な機材を持っていようが関係ない。作品が持つ魅力や説得力は携帯のカメラでの作品でも十分表現可能なんだからね。
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